詠のこころ:色づいた梅の花は年頃になった女性。花のつぼみにさえほのかに香が漂う。雪解けの小路にそそと咲いてはいる。が、清楚さとは裏腹に春を待つ心は紅に染まっている。そんな乙女の心を知ってか知らずか、気まぐれなうぐいすはどうやら近くまで来ている様子。鳴き声が聞こえてきます。出会いをじっと待つ梅、あちこち飛び回っているうぐいす。どうか二人がうまく出会えますように。私はそばでそのことを祈っているのです。

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